足立山妙見宮 和気清麻呂公創祀全国唯宮 御祖神社

宮司ブログ~水子供養について

こんにちは。本日もご奉読ありがとうございます。日中はまだまだ酷暑が続いております。関東ではこの時期に台風が通過しましたが、九州はほとんど雨がなくこれはこれで大変であります。

さて、当社はお参りして右側に進むと、神社と違う空間があります。正面が薬師堂で左側は地蔵堂です。もともとこの御祖神社は江戸時代まで足立山平癒寺という真言宗のお寺でありました。その関係性から、薬師堂には六体の仏像が安置され、お地蔵さんなども安置されています。

地蔵堂は主に真ん中二体の水子地蔵尊が祀られています。そしてちょどこのお盆時期はお参りが多く、たくさんのお花や菓子などがお供えされます。

神社では「供養」という言葉より「慰霊」という言葉を使用する場合が多いのですが、当社では神仏習合の神社という意味合いからあえて、「供養」という文言を使用させていただいております。

古来より子供の御霊は地蔵菩薩がお救いくださるという信仰から、ご自身の水子さんを木のこけしに見たて、ご自身の気持ちを添えてお地蔵さんに奉納し、お参りします。写真にあるように、お地蔵さんの後ろにはたくさんのこけしが奉納されております。

ここで私が申し上げたいのは、お寺さんと神社での供養の在り方に若干の違いがございます。当社の場合、ご縁のなかったお悲しみはここですべてお気持ちを完結し、区切りをつけていただきたい。お気持ちが整理するまでお参りいただき、整理がつけば今まで通りの生活にもどり、そしてご縁あればまたお子さんを授かってほしい。お地蔵さんの台座には、「鎮魂」と「子授」と刻まれております。この二つの言葉こそ神社が願う水子供養の考え方であります。つまり今回は悲しいことではありますが、次回はお子さんとのご縁がありますようにという前向きな考えに繋げていってくださいということです。

まだ供養ができていない方がいらっしゃれば、こけしは社務所にて千円でお頒けしておりますので、ご奉納いただきお気持ちの整理をつけてみてはいかがでしょうか?