2023年8月26日
宮司のひとり言~ハレとケ
こんにちは。本日もご奉読ありがとうございます。
今週はちょっとのんびりできるかと思いましたが、神葬祭や来週の講義準備とやる事だけはしっかりとあって、なかなか休息まで到達しませんでした。今日は神葬祭がございましたので、ちょっとお話すると、
昔より日本人は、ハレのものとケのものを区別します。「ハレ」とか「ケ」と言っても、なかなかピンとこないと思いますが、冠婚葬祭という言葉にあるようにお祝い事と悲しい事はそれぞれ区別されます。神社で結婚式はしても葬式はしないということ、結婚式はホテルでしてもご葬儀は別の建物でするのが一般的です。
私たち神職も「ハレ」の時と「ケ」の時は着装する装束まで違います。
上写真の下側にある装束、ねずみ色のような装束は鈍色(にぶいろ)と言ってご葬儀専用の装束です。ちなみに私はこの鈍色装束を火葬場祭まで使用し、その後の帰家祭や十日祭以降は上側の白装束を着装致します。
浅沓(あさぐつ)と言われる履物や烏帽子も細かいのですが違います。両写真とも右が通常の祭典用、左側が葬祭用の装束です。葬祭用はつや消しになっています。細かいのですが、それぞれ違います。
このようにハレとケのお祭りに際して、道具まで細かく違う神事の世界なのであります。