足立山妙見宮 和気清麻呂公創祀全国唯宮 御祖神社

宮司ブログ~神道のお盆について

こんにちは。本日もご奉読ありがとうございます。毎日暑い日が続いておりますが、朝方は幾分暑さが和らいだ気がします。でも日中は相変わらずですね。

さて、「宮司さん、お盆は神社って暇ですよね?」なんて言われる方もいらっしゃいますが、お盆こそ神道は大切に祖先の御霊をお祀りする時期だと思います。その理由として考えられることは、昔からこの時期に行う「迎え火」「送り火」の信仰であります。もともとお墓が建立されたのは近年のこと、それまでは姥捨伝説や楢山節考(ナラヤマブシコウ)のお話に代表されるように、「じいちゃんは死んでどこ行ったん?」「あの山さ」といわれたように、火葬・土葬・風葬など様々でした。ただこの時期亡くなった方の御霊が住み慣れた家に帰ってくるという考えで、家を間違わないよう迎えの火を焚き、そして送るときの火を焚くのが、「迎え火」「送り火」の考え方です。

神道は亡くなったら(帰幽)、三魂分離といわれます。幸魂(さきみたま)は霊璽へ、荒魂(あらみたま)はご遺骨へ、奇霊(くすみたま)は高天原へ。そしてその三つの魂が帰ってくるのがまさにこのお盆(中元)の時期といわれています。特に初めてお亡くなりになった初盆の方は、故人の御霊が迷子にならないよう特に丁重に迎えの火をかかげてお迎えします。ですので私は神道家の初盆は特に丁重にされてくださいとアドバイスしております。

お正月にしめ飾りをして「年神様」を迎え、どんど焼きでお送りするように、古来から日本人には神様や先祖をお迎えし、そして送る風習がありました。それがお正月とお盆の行事なのであります。

ちょっとだけ今日のお話を意識して、今年はお盆をご先祖様と一緒にお過ごしください。