2020年11月7日
宮司のひとり言~鞴祭について
こんばんは。本日もご奉読ありがとうございます。
今日は週末ながら外祭(出張祭典)もないので、禰宜にお休みさせ、権禰宜二人とご奉仕予定が、突然の解体現場で古井戸発生の「水神上祭(すいじんあげさい)」の依頼。お昼前後、予定が狂いながら意外と雨なのに七五三のお詣り…。記録の写真を撮る暇なく、今日も一日が終わりました…。
写真がなかったので、今日の一枚は過日魚町三丁目町内会でお祓いした「鞴祭(ふいごさい)」の一コマです。
鞴祭とは、その昔「ふいご」を使って仕事する鍛冶屋や鋳物師などが空気を送るふいごを休め、お清めしてお稲荷さんに一年の安全と商売繁盛を願う神事のことを言います。11月8日が祭日ですが、今年は日曜日のため繰り上げてお祓いしました。現在ふいごを遣う職人さんがいない商店街としては、この祭りを火によるケガや事故がないよう、つまりは火事にあわないよう祈念する神事という意味合いが特に根強いようです。やはり商店街は火事の災いは忌嫌い、数年前も出火があり皆さんかなりのご心労でした。しかしここのお稲荷さんは実はこの商店街の地区が火事にあった折、お稲荷さんの鎮座したビルは火事にあわなかった!という縁起があり、私は火伏のお稲荷さんと秘かに思っており、毎年この神事の際は特に火伏に関して念を入れて祝詞を奏上しております。
今年もこれから一年間、加具土命(カグツチのみこと=火の神様)の災いなく、無事にお過ごしいただきますようお祈り申し上げます。