2021年8月26日
宮司のひとり言~神職の手習い(書道)
おはようございます。本日もご奉読ありがとうございます。
さて、毎月一回当社豊楽殿内で、神職のための書道教室をひっそり!?開催しております。講師は地元北九州の女流書家 宇佐美志都(うさみしづ)先生をお迎えして行っております。年数結構長いのですが、途中海外に在住時期は他の先生にお願いし、もう10年近く続けております。メンバーは現在5人ですが、皆神職です。私たちは祝詞やご朱印など筆を持つ機会が多く、特に昨今のブームであるご朱印のご依頼も多く、下手な字で参拝者にお渡しするのも心苦しく、皆真剣に取り組んでおります。
ちなみに内容は各自習得度によって課題が違います。
昨日は私の苦手な隷書を臨書しました。なかなか納得のいかないまま終わりました。一時期、「曹全碑(そうぜんひ)」を一生懸命臨書していましたが、何となく才能ないな~と思い、それから遠ざかっていましたが、昨日先生が「清」の時代の書を手本としてお持ちくださり、比較的新しい時代のものだけに、今までの古典的な隷書にひと手間流行のようなものを加えた書だったので、興味深く臨書していました。
書道は書の道。神道は神の道。「道」とは本当にゴールがありません。字がうまくなりたい!と思ったとき、字の練習でだけではなく、線の練習など様々なアプローチから上達するのだと、師匠宇佐美先生はおっしゃっております。臨書もただまねるだけではなく、最終的に見ないで書けるようになる。そこで自分の字体となる。その境地になるまで、長い道のりかと思います。
私も別に「謡」の稽古を月一回しております。師匠の謡をまねしながら謡いますが、なかなかうまくは謡えません。でも師匠の謡が好きだから一生懸命まねる、いつか少しでも近づければと必死です。
私たち神職の技術も書道の臨書のごとくまねることから始めます。神前で奏楽する神楽もまた楽譜がなく、先輩方の演奏をまねることから始めます。
御年55歳、まだまだ勉強ですね。